以前から扶桑社から出版されている超世代文芸クォリティマガジン『en-taxi』の挿絵を描いている。
この雑誌の表紙を担当されているのは写真家のホンマタカシさん。
その前は大竹伸朗さん。
その前はリリー・フランキーさん。
文芸誌の表紙がこの方々と言うだけでも中身の面白さが想像できる。
次号の短編小説の原稿が届いたのでどのような絵を描くか
風景を想像しながら読み進めて行った。
そして、あるキーワードを元に絵を描いた。
キーワードは踏切。
en-taxiの絵の場合はサイズが小さいのでラフを確認してもらってから描き進めるのではなく完成を送る。
制作した踏切感満載の絵の印刷用データと確認用データをZIPで丁寧に梱包し、担当のI氏に送るメールに添付した。
しばらくするとI氏から留守番電話が入っていたので折り返し電話をした。
「もしもし・・・」
『踏切を描いて頂いたのですが、踏切のシーンはありません。交差点です』
「もしもし もしもし・・」
『交差点です。』
踏切など一切出てこないことを知った。
ある言葉を脳内変換して完全に踏切が舞台の小説として読み進めて行っていた。
文章を頭の中で映像として捉える時は連想し過ぎに要注意。
ということで踏切の絵をこの場で